会社ロゴマークならびに商標デザイン

「かばんの総合病院」山澤工房のロゴ

西宮市でかばん修理業を営む (株)山澤工房。
IT活用により業務刷新を図るなど積極経営を展開している。
このほど､一層の販路拡大に向けて自社のブランド力を向上させる目的で、
会社ロゴマークならびに商標のデザイン案を募集した。

(株)山澤工房は「かばんの総合病院」を標榜し、スーツケースやハンドバッグなどの修理を手掛けている。 20年以上にわたて独自に蓄積してきた技術をもって、あらゆる種類のかばんを修理してきた。4年前に先代から経営を引き継いだ代表取締役の山澤高明氏は、インターネットを用いた仮見積りサービスを実施するなど、顧客サービスの充実に努めている｡

一方で、 高い技術力には自信を持ちつつも、認知度という面では課題を感じていた。 「新しい山澤工房のイメージを打ち出すには、プロのデザイナーの手で新たなロゴマークをつくってもらう必要があると考えていました」と話す。そんな折、 コンペの存在を知り、 「たくさんの提案の中から自社に最もふさわしい作品を選べる点がいい」と考え、参加することにした。

一方の(株)メックコミュニケーションズは、 学習塾などを主な顧客とし、チラシやパンフレット､ ホームページ制作などを手掛けている。業務の幅を広げるべく、 各種コンペにも積極的に作品を出品しており、前年の「KOBEデザインコンペティション」では、神戸空港のPRポスターデザインが採用された。

企画制作部課長の井指伸一氏は「かねてロゴマークを制作したいという思いはありましたが、なかなかチャンスが巡ってきませんでした。 山澤社長のプレゼンテーションをお聞きし、 ぜひ挑戦してみたいと思いました」と話す。

山澤工房のロゴマークデザインには、29人のデザイナーから66件というコンペ最多の提案が寄せられた。 「たくさんの提案をいただき、ありがたく思いました。 中でも井指氏のロゴデザインはシンプルかつ力強く、 イメージ通りのものでした」と山澤氏。 すでに、フリーペーパーの広告に使用したといい、 今後看板や封筒、 ホームページなどにも使用する予定だ。

デザイン募集企業_株式会社山澤工房

代表取締役 山澤高明氏

旅行用品レンタル業からスタート。 貸し出しを終えて戻ってきたスーツケースの破損などを直すうち、修理を本業とするようになりました。 百貨店の催事などを通じて、次第にお客さまを獲得。 今では､大手保険会社や国内外航空会社などの指定業者になっており、 あらゆる種類のかばんが当社に持ち込まれます。最近では、インターネットを活用して顧客サービスの充実に取り組んだり、 独自の管理システムを開発したりするなど、さまざまな経営改革に取り組んでいます。そんな中で、 ブランド力向上のために参加したコンペでは「目標は世界一のかぼん修理会社。 それを表せるような作品を」とデザイナーの皆さんにお願いしました。 素晴らしいマークが完成したことで、目指すブランド力向上につながり、お客さまの信用を一層獲得していけそうです。

入選デザイナー_株式会社メックコミュニケーションズ

企画制作部課長 井指伸一氏

ロゴマークを一目見るだけで、 どのような業種の会社かすぐにわかることを念頭に置きつつ、名刺や封筒、チラシなど、いろんな場所に使えるようなシンプルなデザインを目指しました。 事業内容から、作業場で働く職人さんの実直な姿が目に浮かび、 「職人気質」 を太く直線的な線で表すことに。 さらに、 「山澤工房｣ の｢山」 という字と手提げかばんの形が似ていることに気がつき、 ｢山」 をかばんのモチーフでデザイン化しました。 最終的に、もともとあったキャッチコピー ｢かばんの総合病院」を生かし、 修理作業に欠かせない金づちをあしらいました。全体として、シンプルで安心感のある親しみやすいロゴに仕上がったと思います。今回、 長年かわいがっていただく会社ロゴマークを制作する機会に恵まれたことに大変感謝しています。