ヤマハ SR400 ツタ模様 一式塗装
今回はとっても苦労しましたが、とても仕上りに満足した手前ミソな事例です。
ご依頼をいただいたとき、依頼内容の「蔦模様と緑と金」の最初の印象はイメージ的には中世ヨーロッパの貴族の庭のような、、ガーデニングや田園が思い起こされる配色でした!
この色の組み合わせがお好きとのことで、ご自宅もこの配色を取り入れていらっしゃるようです(^^
作業開始!
さて、例によってビフォーの状態をまずは見てみます。
ヤマハのSR400ですね! 人気車種ですし、おしゃれにカスタムする方も多いです。
塗装の劣化やサビなどもなく非常に綺麗な状態です。
こういう状態のものは、下地処理もやりやすくて良いですね。
ご依頼内容は、タンク、サイドカバー、テールカウルの塗装。
ベースカラーはモスグリーンで、ゴールドのラインを囲って蔦模様を付けたいとのことです。
ゴールドのラインはシンプルに引くだけですが、蔦模様というのはバイクではなかなかあまり見ないデザインです!
オリジナリティが出そうですね~
蔦模様といってもさまざま、沢山あります。
あまり細かすぎる模様は難しく、作業性も悪いので、比較的シンプルでなおかつ単調にならない模様がいいかな。
、、、など思いながら色々な蔦模様を探してみました。
結果、3つの模様を組み合わせてみることにします。
おおまかなデザイン構成は頭の中に描きながら、さっそく塗装にはいります。。。!
塗装
まずは下地処理を終え、ゴールドラインとなる金色を塗ります。
そしてライン部分をマスキングしたのち、ベースカラーのモスグリーンを全体に塗装。
乾燥後、ラインを入れたマスキングをはずせば、ゴールドのラインが現れます。
デザイン調整
ここで蔦模様のデザインを確認します。
あーかなー?こーかなー?どーかなー?といろいろ試しながら、バランスのいい配置と組み合わせを試してみました。
やる前は、上手くいくかな? 結構難しいだろうと思っていたんですが、意外とすぐにバチっと収まり、いい感じでデザインが固まりました。
いったん、ご依頼主にこんな感じでいかがでしょうかと確認を取ります。
デザインというのは多分に主観的なものなので、満足頂けるのかどうか自信もありませんでしたけれど、ご快諾を頂けました。
スムーズに確定できてよかった!
テールカウルとサイドカバーも同様に配置を決定。
3パターンの蔦模様を一つずつ配置決めしていくので、枚数が多くて大変・・・!
想定以上に時間がかかりました(^^;
さぁ、デザイン配置を決めた蔦模様ですが、このあとどうするのかというと、、、
こいつの出番です!!
カッティングマシーン!
グラフティックのカッティングプロ FC7000-75
かなり古い機種ですが、いまでも現役でカットしてくれます。
蔦模様のデザインをイラストレーターでデータを作り、こいつでシートをカットします。
ゴールドのカッティングシートから、無数の蔦模様ができました。
こいつを1枚1枚、、剥がしながら本体に貼っていきます。。
シート貼り
1枚貼るごとに、すこしづつ仕上がっていくのが楽しいです(^^/
水に濡らした状態で貼り付け位置の微調整をおこない、位置が決まったらドライヤーで乾燥させます。
貼る枚数が多いのと、細かい蔦の先端の微調整など、神経を使います。
シートに気泡が入ったり、小さなゴミが入ると良くないのですが、100%完全に除去するというのはなかなか難しいです。
(スマホのディスプレイ保護シートを貼るのに似ていますね・・)
クリア塗装
仕上げにトップコートクリアを塗装します。
クリアによって艶が出て、塗膜の強度も上がります。
今回貼った蔦模様のシートも、クリア層に埋もれることで、単にシールを貼ったというものではなくなり、剥がれることはほぼ無くなります。
今回使用したカッティングシートの厚みが、十分厚いものを使用したため、若干浮きあがって立体的に見えます。
クリアも2回吹き、厚みを確保しています。
仕上げ磨き
最後にコンパウンドでツヤッツヤになるまでしっかり磨き上げます。
ビフォー・アフター
タンクのエンブレムは金色のモノをご依頼者様が後日貼られるとのこと。
手間はとっても掛かりましたが、大変満足のいく仕上りでした!
オプションですが、塗装が剥げてしまったりした時用に、今回調色した塗料を小分けしてお渡しさせて頂きました。
最後までご覧いただきありがとうございます。
塗装したいものがあれば、是非ご相談ください!
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