一旦、変形した金属は伸びているので、元の形を正確に復元することは、まず不可能です。特にゼロハリバートンのようなジュラルミン(アルミ合金)製のボディは、1ヶ所のへこみが全体に影響を与える場合があります。
 修理のうえで重要なことは、へこんでいる箇所だけでなくボディ全体の形状や、場合によってはフレームの修正も同時におこなうなど、トータルとしてバランスよく仕上げることです。


 また、ボディのへこみは叩いて修正(板金作業)しますが、いったん変形したジュラルミンは、その特性上、変形を戻すことによる金属密度の変化で白化現象(白くなる)が起こる場合があります。この白化現象は起きる場合と起きない場合があり、白っぽくなってしまってもその部分には塗装直しはいたしません。
 製品製造時にボディ表面にはアルマイト処理がされていますので、塗装による着色は、本来の風合いを逆に損ねる可能性が高く、塗装した塗膜も密着性が弱いため、簡単に剥がれてしまうことが多いです。
 多少の白化現象が起きてしまっても、ジュラルミン本来の風合いを残したほうが、美観は保たれると考えております。

参考価格:9,900円(税込み)
※事例に掲載している価格はあくまで参考価格です。ご依頼品のコンディション、形状などによって変動がありますので、ご了承下さい。